人生100年時代に備える!20代・30代から始める老後資金の育て方

人生100年時代に備える!20代・30代から始める老後資金の育て方

「年金だけで老後は足りるのか?」
「早めに準備を始めた方がいいと聞くけど、何から手をつければ…?」

こうした不安を抱える20代・30代の方は多いはずです。
厚生労働省の調査でも、若年層の約7割が「老後に不安を感じている」と回答しています。

この記事では、“人生100年時代”を見据えて、老後資金をどう計画的に育てていくかをわかりやすく解説します。

老後資金はいくら必要?

まずは「どれくらいのお金が必要か?」を明確にしておきましょう。

項目

金額(概算)

備考

最低生活費(年)

約200万円

食費・住居・光熱費など

ゆとりのある生活

約300万円〜

旅行・交際費・趣味など

老後生活期間(想定)

30年(65歳〜95歳)

早期リタイアならもっと長期に

仮に月25万円の支出を30年間続けると、必要額は9,000万円
もちろん年金や企業退職金もありますが、自助努力が不可欠なのは明らかです。

20代・30代がとるべき資産形成ステップ

老後資金は「まとまった資金が必要になる投資」ではなく、「時間を味方にする投資」です。

年代

やるべきこと

理由

20代

積立NISA・iDeCoをスタート

少額でも“複利の力”が最大に活きる

30代前半

家計の見直し・余剰資金の確保

ライフイベントに備えた柔軟性を確保

30代後半

教育費・住宅費とのバランス設計

固定費の増加に対し長期運用を継続する

“今できること”に小さく取り組むことが、将来の大きな安心につながります。

複利の力が老後資金を救う

資産形成で何より重要なのが、「早く始めること」=時間を味方にすることです。

投資期間

月3万円積立

年利5%運用

合計元本

最終資産

20年

約720万円

約1,240万円

720万円

+520万円

30年

約1,080万円

約2,500万円

1,080万円

+1,420万円

40年

約1,440万円

約4,700万円

1,440万円

+3,260万円

30代後半からでも“間に合う”ことがわかります。

老後資金づくりに役立つ制度比較

制度名

税制メリット

投資対象

引き出し制限

積立NISA

運用益が非課税(最大20年)

株式・投信

いつでも可

新NISA(成長投資枠)

年間240万円・生涯1,800万円非課税

株式・ETFなど

いつでも可

iDeCo

掛金全額が所得控除+運用益非課税

定期・投信など

原則60歳まで不可

「NISAで育てて、iDeCoで守る」組み合わせが最もバランス良い戦略です。

ありがちな“老後資金づくりの失敗”とは?

行動

落とし穴

対策

貯金だけで備える

インフレに負けて実質減少

投資とのハイブリッドが必要

投資を後回しにする

複利の力が活かせない

少額でも今すぐ始める

リスクを避けすぎる

リターンが極端に低下

長期目線なら株式にも資産配分

「リスクを取らないことが最大のリスクになる」——この考え方を持つことが重要です。

まとめ:老後資金は“貯める”より“育てる”時代

人生100年時代、老後はもはや「遠い未来」ではなく「今から備えるべき現実」です。

  • 目標額は“月25万円×30年”をひとつの目安に

  • 複利の力を使えば、少額でも将来大きく育つ

  • 制度(NISA・iDeCo)を活用して税金も味方に

20代・30代のうちにこの準備を始めることが、老後の不安を「数字」でコントロールする第一歩となります。