副業でFXを始める前に知っておくべき5つの落とし穴

副業でFX(外国為替証拠金取引)を始める人が年々増えています。スマホで少額から取引でき、夜でもトレードできるという手軽さから、「副業として理想的」と思われがちですが、実際には多くの人が“落とし穴”にハマって損失を出しているのが現実です。

この記事では、これからFXを始めようとする人に向けて、副業トレーダーが陥りがちな5つの落とし穴とその対策を解説します。

落とし穴①:時間帯のミスマッチ

FXは24時間取引できることがメリットですが、「副業の合間」だと市場が活発な時間とズレることもあります。

時間帯(日本時間)

主な市場

値動きの特徴

9:00〜15:00

東京市場

比較的穏やか。レンジ相場が多い

16:00〜20:00

ロンドン市場

値動きが活発になり始める時間帯

21:00〜2:00

ニューヨーク市場

一番ボラティリティが高く、トレードに最適

副業で夜しか時間が取れない人は、「ニューヨーク時間の初動(22時前後)」を狙うと効率的です。

落とし穴②:ロットが大きすぎる

初心者がありがちなのが、リターンを急ぎすぎてロット(取引量)を上げてしまうこと。しかし、これは最速で資金を失うパターンです。

元本

推奨ロット数(USD/JPY)

リスク許容度目安(1トレード)

5万円

0.1ロット(1,000通貨)

約500円以内の損失

10万円

0.2〜0.3ロット

約1,000円まで許容

30万円

0.5〜1.0ロット

3,000円までが目安

副業として続けるには、「資金を減らさないこと」こそ最優先です。

落とし穴③:エントリーの根拠が曖昧

「なんとなくチャートが上がりそうだから」「SNSで買いと言われていた」
こうしたエントリーは、検証も反省もできないまま負けて終わります

よくある根拠なしトレード

問題点

インフルエンサーの投稿を鵜呑み

裏付けがなく自分で再現できない

ロウソク足1本で判断

偶然の動きに振り回される

直感でエントリー

検証ができず改善不可能

初心者でも使いやすい指標(移動平均線、RSI、サポレジ)などを使い、「チャートパターン+時間帯+通貨ペア」で根拠を言語化する習慣が必要です。

落とし穴④:損切りしない or 遅い

「いつか戻るはず」と祈りながら、損失が膨らむのを見続ける。これはFX初心者にありがちな典型的な失敗です。

状況

損切りできない理由

結果

-5,000円

損失を認めたくない

-15,000円に膨らむ

含み損継続中

損切りポイントが曖昧

再起不能な損失になる

ナンピン(買い増し)

自分の判断を正当化したい

含み損が倍増し破綻

損切りは防御であり、継続のための手段です。むしろ「損切りできる人こそ上級者」。

落とし穴⑤:副業感覚が薄れて本業に影響

「今日は勝てそう」「あともう1回だけ」などと、FXにのめり込むあまり本業の集中力が落ちたり、睡眠が削られたりするのもよくあるパターンです。

悪影響

具体例

回避策

睡眠不足

深夜までチャートを見てしまう

トレード時間帯を22〜24時に限定

仕事中のミス

FXのポジションが気になり集中できない

携帯通知をオフ、ストップを自動設定

メンタル悪化

含み損を抱えて常に不安

資金管理・分散でリスクを限定する

FXは“ながら副業”でなければ意味がないという意識が重要です。

まとめ:落とし穴を避ければ、FXは有効な副業になる

副業としてのFXは、しっかり管理すれば収益チャンスに満ちた運用手段です。
ただし、勢い任せ・無防備なまま始めてしまうと、損失だけが残ることも。

  • 時間帯とロットを自分に合う形に調整する

  • エントリーは常に根拠とルールを持つ

  • 損切りは戦略の一部として積極的に使う

  • 本業とのバランスを最優先に設計する

これらを意識すれば、FXは“収益を生む副業”として十分に機能します。