“レンジ相場”こそ自動売買の稼ぎどころ──積立感覚で増やす運用術

トレンド相場で大勝ちする裁量トレーダーがいる一方、自動売買ユーザーの多くは**“レンジ相場”を狙います。値動きが一定幅で上下するレンジは、「買い→売り→買い…」を繰り返す自動売買にとって収益の温床**だからです。

1. レンジ相場の見極め方(3 指標)

  1. ATR(平均的な1日の変動幅)が収束

  2. ボリンジャーバンドの幅が狭い

  3. 高値・安値が水平線で3点以上止まる

短期・中期チャートで上記が揃うと“箱”が出来上がりやすい。

2. レンジ自動売買の基本設計

  • 中心価格:過去 N 日のミドル値

  • 上下幅:中心±○円 など固定レンジ or ATR×係数

  • 本数:レンジ÷値幅(例:4 円レンジを 0.2 円刻み=20 本)

  • Lot 配分:上段は売り、下段は買いでシンメトリー配置

3. 積立感覚で“枚数を増やす”発想

  • 含み損を恐れてロットを固定すると、レンジが続いた時に利益も限定的。

  • 余剰資金がある場合、レンジ中央付近で数量を1段追加→平均建値を下げる。

  • 追加は2〜3 回に限定し、逆行でいきなりロスカットされないよう維持率を確保。

4. トレンド発生時のエスケープ

  • レンジ上抜け/下抜けをEMAクロスRSI70/30で検知 → 全決済 or 上段だけ停止。

  • 時間フィルター:期間が長すぎるとトレンド転換に気付きにくい。日足×EMA13/34 のように中期で管理。

5. レンジ崩壊後に“種まき”する方法

  1. ブレイク方向に 1〜2 本だけロットを残し、トレンド初動を拾う。

  2. 新レンジが形成されつつあるかをボラティリティで判定。

  3. 新レンジ確定後、再び細かい刻み注文を配置。

まとめ

レンジ相場は“退屈”だからこそ、自動売買の手数が光ります。
狭い値幅 × ロット分散 × 時間分散の“三つの分散”を効かせれば、積立投資のようにじわじわと口座残高を増やすことが可能です。
ただし、レンジはいつか崩壊する前提で「出口戦略」と「資金余力」を常にセットで考えましょう。