
鉄分を多く含む食べ物・飲み物一覧|毎日の食事で鉄を意識するポイントとは?
1. 鉄分を食品で摂る上でのポイント

鉄には「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」の2種類がある
鉄分は、体に吸収されるかたちの違いから「ヘム鉄」と「非ヘム鉄」に分けられます。
ヘム鉄:肉や魚など、動物性の食品に多く含まれ、吸収率が高い
非ヘム鉄:野菜、大豆製品、穀物など植物性の食品に多く含まれる
ヘム鉄の方が体内への吸収効率が高いため、鉄を意識する場合は肉や魚などのヘム鉄を優先して摂るのが効率的です。
食べ合わせによって吸収率が変わる
鉄の吸収は、食べ合わせによって促進・阻害されることがあります。
促進する栄養素 | 食品例 |
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動物性たんぱく質 | 牛肉、鶏肉、魚介類など |
ビタミンC | キウイ、いちご、ピーマンなど |
クエン酸 | レモン、みかん、梅干しなど |
阻害する成分 | 食品例 |
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タンニン | 緑茶、紅茶、コーヒーなど(食事中の過剰摂取に注意) |
食事の内容によっては鉄の吸収が落ちてしまうこともあるため、食べ合わせにも意識を向けることが大切です。
食品だけで必要な鉄分を補うのは難しいことも
毎日の食事からだけで1日の推奨量の鉄分を補うのは、思った以上に難しいもの。特に成長期の子どもや女性など、鉄を多く必要とするライフステージでは、食事だけでは不足してしまうこともあります。
そうした背景から、近年では鉄分の吸収効率や体内での利用性に注目した成分(たとえばフェリチン鉄やNDS化鉄など)を取り入れた補助食品やサプリメントも開発されています。
2. 鉄分を多く含む主な食材と飲み物

ヘム鉄が多い食品(吸収率が高い)
レバー(豚・鶏・牛)
赤身肉(牛肉、まぐろ、かつお など)
あさり・しじみなどの貝類
かつお節
卵黄
非ヘム鉄が多い食品(吸収には工夫が必要)
ひじき、切り干し大根
小松菜、ほうれん草、春菊
大豆製品(納豆、豆腐、おから など)
ごま、アーモンドなどのナッツ類
乾物(青のり、わかめ など)
飲み物で鉄を含むもの(量は少なめ)
ココア(鉄分を含むがカフェインに注意)
麦茶(ノンカフェインで安心)
鉄瓶で沸かした白湯(微量の鉄が溶出することも)
鉄分は、体のさまざまな機能に関わる大切な栄養素です。バランスの良い食事と、吸収効率を考えた工夫で、日々の体調管理に役立てていきたいですね。
食品での補給が難しいと感じる場合は、食生活を見直したり、栄養補助食品を取り入れるなどの方法も選択肢のひとつとして検討してみましょう。